狂った彼の……

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チラリと守護精霊を見ると満面の笑み。 あんなに笑顔なのに断ることなんて、できるわけがない。 リヒト「……今日からよろしくお願いします」 苦々しい表情がでないよう気をつけてペコリと2人で頭を下げる。 王「本当かい!?嬉しいなあ……」 守『この方は子供が大好きなんです!』 喜び過ぎな王を見ていたら守護精霊からの説明が入った。 子供好き、ね。 一応子供と言われる歳は過ぎたと思ってたんだかな。 メイト「俺たちが息子になったらいろいろ面倒なんじゃないのか?」 とりあえず、ずっと気になっていたことを聞く。 俺たちの髪の色は赤みがかった黒。 忌み子だと言われる髪の色。 そんな俺たちを後継者にするなんて……国民の反感を買うんじゃないか? 王「髪の色を心配してるなら大丈夫だよ。確かに忌み子と言われる色だけど目の色は神子って言われる色だし……差別を無くすのに役立つと思うよ?」 知識の中にあったし勉強した。 忌み子とは、異なる種族の間に生まれた子のこと。つまりは、ハーフだ。 なぜか忌み子は皆黒髪だ。 そして神子は目の色が青い人のことで、凄まじい才能の持ち主のことをいう。 簡単に言えば忌み子しか黒髪はいないし、青い目もなかなか生まれない。 貴族などで青い目が生まれるとパーティーが開かれたりするほど、青い目の才能は凄いし周囲に喜ばれる。 逆に混血でもないのに"何故か"時々貴族などに生まれる忌み子は捨てられたり、生まれた瞬間殺されたりする。 先祖に少しでも他種族の血が入っていたら黒髪が混ざっていたりして差別、迫害の対象になる。 この人の良さそうな王は差別や迫害をなくすことができない……だから俺たちになくしてほしいってか。 随分自分勝手な思いだな……。 めんどくさい。 ハーレム野郎が来るまでに、それなりの地位を手に入れとく予定だからいろいろしなくちゃいけないのに、加えて国改善みたいなこともか。 やっぱり親はいらなかった、な。 はぁ……。 今さら遅いけどな。
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