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王「そういえば、君たちは幾つなんだい?」
リヒト「17歳の双子だ」
歳を言ったときに部屋に驚きが走った。
……生前から実年齢より下に見られることが多かったがなにもそんなに驚くことはないんじゃないかと思う。
というか
メイト「なんでゆうまで驚くんだ」
お前は知ってるだろう?2人で首を傾げる。
ユウマ「首傾げるの萌え!……じゃなくて、場のノリだ!」
……。
リヒト「で、歳がどうかしたのか?」
ユウマ「ちょっ!?スルーですか!?」
ゆうのふざけたノリを無視して何か言おうとしていた王を促す。
王「その歳なら学園に通わないといけない歳だと思ってね」
ユウマ「ルーラまで!?」
皆でゆうを無視して話を進める。
学園か……。
ハーレム野郎がこの世界に来たら通うだろうし……通っとくか。
リヒト「学園に通わせて欲しい……でも1人でいい」
王「……どういうユウマ「どうして!?」
王の言葉を遮って取り乱したように言ったゆう。
チラリと見て目を瞑る。
辛そうな顔なんて、見たくない。
ユウマ「もうあいつはいないんだぜ?3人一緒に通えるだぜ!?」
生前の俺たちを知っているからこその反応。
俺たちはいつもどちらかが学校でハーレム野郎の護衛、どちらかがハーレム野郎の親父の仕事の手伝いをさせられていた。
2、3日くらいでローテーションしていた俺たちにハーレム野郎は気づかず。
誰も俺たちの違いに気づかないなか、ゆうだけが見分けてくれた。
"いつか3人一緒に通おうな!"
そう言ったゆう。それがゆうの願いだと言っていた。
メイト「あいつは……居なくなったわけじゃない」
ユウマ「だけど……!」
ゆうの言いたいことはわかる。
スッと目を開ける。
リヒト「俺たちがここに何をしに来たか、忘れたわけじゃないよな?」
ピリッと空気が震える。
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