黒い空間で

4/14

1831人が本棚に入れています
本棚に追加
/189ページ
あまりの心地よさに眠ってしまいそうになる。 今、寝たらダメだ。 この人たちが何者かわからないのに、無防備な姿をさらすなんて、できない。 ゼウス「僕は創造神のゼウスだよ。ここじゃあなんだから場所、移動しようか」 疑問のような断定を投げかけてきたゼウスと名乗った白い人。 意味がわからない。 邪神に創造神だと? 非現実的すぎて頭がついていかない。 ふわり リメ「「っ!?」」 突然の浮遊感。 ハデスに抱き上げられたようだ。 ハデス「おー驚き方も一緒なんだなァ」 クックッと楽しそうに笑うハデスを睨む。 あ、れ? リヒト「めいと。このひと、おれたちににてる」 胸の前で抱えられながら、ハデスに聞こえないように言う。 喋り方まで幼くなった気がする。 メイト「ほんとだな。あのひともおれたちににてる」 明人が指す先はゼウス。 ゼウスを見てハデスを見て。 ゼウスの青い目が自分たちと同じ色同じ深みなことに気づく。 ハデスの赤みがかかった髪が自分たちと同じ色だと気づく。 なにより、顔立ちが似ている。 どちらも自分たちに似ていることで更に警戒を強める。 初めて会ったはずだ。 少なくとも身内にこの2人は見たことがない。
/189ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1831人が本棚に入れています
本棚に追加