狂った彼の……

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シュンッ 降り立ったのは学園長室前。 ユウマ「マジかよ……ここって特に結界強かった気がするんだけど」 リヒト「細かいことは気にするな」 コンコンッ なんの躊躇いもなく無駄にでかい学園長室の扉をノックする明人。 「はい……」 疑わしげな声を聞いて扉を開く。 メイト「今日から通うことになってる明人です」 ファミリーネームはめんどうだから名乗らない。てかないしな。 無表情でペコリと頭を下げる明人。 手でソファーを勧められ座る。 『フェンリルは寮に向かうそうよ。また迎えにくるって』 伝えてくれた精霊に念話でお礼をいい男性に目を向ける。 「私はこの学園の学園長だ君は……兄の言ってた子だね?」 学園長室に居たんだから学園長以外に居ないだろ、と思いながら学園長の言う兄を考える。 どことなく誰かに似ている……ような気がする。 学「……その様子だと誰の弟か、解ってないね?」 少し馬鹿にしたような言い方にイラっとする。 メイト『風』 心のなかで呼び掛ける。 ふわりと回りで風がおこり何も言わずとも欲しかった情報が届けられた。 へぇ…… メイト「王の弟だろ?」 ずっと微笑んでいた学園長が無表情になる。 クスリ ふと聞こえた笑い声は学園長が発したものだった。 学「風を操れるんだね……でも、ずるはいけないな」 俗に言う怖い笑顔と言うものを向けられて居心地が悪い。 学「……私も風を操れるんだけどね?君たちを調べようとしても教えてくれないんだ」 また回りでふわりと風がおき聞いてもいないのに情報が届けられる。 彼は王の弟で風帝だそうだ。 風の上級精霊と使い魔契約しているから風を操ることができる。 そして、風を使って王が急に子供にすると言い出した人物を調べたが、風はなにも答えなかった。
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