28人が本棚に入れています
本棚に追加
嫌なことが落ち込んでた。
別に死にたくなるほどのものではないけれど。
でも、それなりに落ち込んでいて。
なんもかんも、いやになりそうで。
そんなとき。
好きな娘から電話がきた。
声が弾んで。
元気、出た。
用事は、大したことがなくて。
話の半分以上は無駄話。
今日、なにしてた? とか、今度いつ、あう?
とか。
気付けば、三十分以上喋っていて。
でも、時間を忘れていた。
あの娘から、またね、と、言われるまで話していた。
なんでだろう?
あの娘の声を聞くたびに、ころっと上機嫌に変わる。
単純だろう?
好きなんだ、僕、あの娘の声。
笑ってる姿が頭に浮かんで。
声を聞くだけで一緒にいるような錯覚に陥る。
あれ?
おかしいな。
なんか、さっきのことどうでもよくなっちゃった。
最初のコメントを投稿しよう!