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―とある空間―
何処を向いても白・白・白
壁や天井があるかも分からないぐらい真っ白な空間、そこに一人の人物が現れた。
(……スキーで滑りながら回りの景色を見るのも気持ちいいよねー、それに…………)
いまだ夢中で妄想している雪那だった―――――――――
数十分後、(それにあの滑るスッとする感覚!あとあと……)
さらに数十分後
(あとあのスピード最高だし、そ・れ・に………………)
ダダダダター!!
バン、バシン!
「長い!いつまでやっとんじゃ!いい加減気付け!」
いい加減にしびれを切らした真っ白い布のような服を着た背中に翼を生やしたボケっぽい美青年が雪那の頭をハリセンで叩いた。
しかし、雪那は今度は固まってしまった。
「え?どうしたの?オーイ雪那くーん
強く叩きすぎたのかな………………オーイ雪那くん、もしもーし返事してくださーい、雪那君?」
「は!あれ?…………………………………………………………………雪がない!なんで!?」
「え!最初に思う事ってそれ!?普通違うよね!?」
「あれ?ここどこ?なんか場所が違う?」
「遅!?普通最初に気付くよね!?」
「てか、貴方誰?
コスプレ?それに痛い?
貴方何かした?」
「だから遅いって!!それに鈍い!
それとコスプレじゃないから!
そ・れ・に、気付いて貰うために雪那の頭を叩いたんだよ!!
ホンット気付くの遅せーよ!!!雪那はボケな」
シュットッン―
青年の顔のすぐ横を【何か】が通った――――――――――
「ヒ!」
「今の何?コスプレさん?」
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