化け猫と人間の悲しき恋

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僕は何処か涼める場所を探して歩いていた 最近地球温暖化だか知らないが、猫には暑すぎる ここ数日は特に暑かった 不意に路地裏の方を見ると、人間が水まきをしているのが見えた 僕は暑さのせいか、フラフラと歩いて向かっていたらしい 「あら、猫ちゃんじゃないの」 そう言うと、人間は僕を抱き上げた 暑いのに、更に暑くなった すると家の中から違う人間が出てきた 「どうしたんだ?…あ、猫…」 「あ、見て遥哉!可愛いよね」 ほら、と僕を見せつけている 「はは、確かに可愛いやつだな」 そう言いながら僕の頭を撫でている 「あ、そろそろお昼の時間だね」 僕を降ろすと二人は家の中に入っていった 二人がいなくなると、何故だか寂しくなった
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