夏実(なつみ)の悩み

23/24
前へ
/24ページ
次へ
「すぐ帰りますので、気を遣わないでください。本当にすみません」 私は恐縮して言った。 弘文は少しだけ迷いを見せたが、お茶を淹れる気は失せたようで、ソファーと直角の位置にある椅子に座った。 「離婚したのは今年の4月です」 「そうだったんですか……」 私が相槌を打ち、美弥と志保子は驚いた顔をしていた。 私たちが驚くのは当然のこと。 4月なら三ヶ月前だし、5月と6月も純は四人の集まりに参加している。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2738人が本棚に入れています
本棚に追加