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「皆さんは本当に知らなかったんですか?」
「知りませんでした。先月も純とは会ってるんですけど、何も聞いてません。純は何も言いませんでした」
志保子が説明し、私と美弥も同調するように頷いていた。
「じゃあ純は、皆さんにも話せなかったんですね」
弘文が苦しげに言い、リビングは重い空気に包まれる。
離婚の理由を知りたい。
それは私だけではなく、美弥と志保子も同じ気持ちだろう。
しかし、その質問を口にするのは、誰もがためらっていた。
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