夏実(なつみ)の悩み

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「純、遅いね」 美弥が呟き、私は腕時計を見た。 8時15分。 私が来てから1時間近くが経っている。 「ほんと、どうしたんだろう」 志保子も首を傾けた。 12年間みんなで会い続けてきて、こんな状況は初めてだった。 もちろん、四人全員で集まれなかった時はある。 だが、当日の約束時間を過ぎても連絡が取れなかったことなど、一度もなかったのだ。
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