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魔識は目を覚まして見知らぬ天井を見ていた。
魔識「果たして、僕は寝る前に天井を普通に見る事が出来るのだろうか。」
そんな事を呟いて、魔識は起き上がり服を着替えた。
着替えてから部屋を見るとホテルの一室並の広さの部屋であり、赤を基準に装飾されている。
魔識はドアから廊下に出た。廊下も赤を基準にしている作りであった。
そんな廊下を掃除している妖精がいた。
妖精「おはようございます。」
魔識「おはようございます。」
魔識は適当に歩きながら、階段を降りようとしているとフラフラしながらバケツを運んでる妖精がいた。
すると、妖精はバランスを崩して倒れそうになる。
魔識「危ない。」
魔識は慌てて妖精を受け止めた。バケツも何とか受け止めたが少し水が、階段にこぼれた。
魔識「大丈夫?」
妖精「は、はい。ありがとうございます。」
魔識はバケツを先に階段の上に置いた。
妖精「あ、あの。すみません。お客様に助けていただいただけでなく、お手数をお掛けしまして。」
魔識「気にしなくて良いよ。僕が好きにやっただけだから」
魔識は少し考えてバケツから雑巾を取り出した。
妖精「お、お客様。これより先は私がやりますから。」
魔識「気にしなくて良いよ。僕がやりたいと思っただけだし。」
妖精「で、ですが」
咲夜「何をしているのかしら?」
魔識と妖精が階段下を見ると咲夜が立っていた。
妖精「メ、メイド長。こ、これは違うんです。」
咲夜「見ていたから、慌てる必要はないわ。あなたは、早く持ち場に戻りなさい」
妖精「は、はい。分りました。」
妖精は魔識に向かって頭を下げ、お礼を言うと持ち場に戻っていった。
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