【シーン5】

3/6
前へ
/123ページ
次へ
 「この2人がこの火あぶりの刑を計画したという情報が入っている。魔女狩りがどうのと言っていたらしい」  筋肉隆々の大男の隣にいた、同じ観光局のカール・ストーンが気絶している2名を指さして言った。  「カール、どうみてもこの2人はただの観光客だ。どこからの情報なんだ、それは?」  私にはにわかに信じがたかった。  どうみても単なる観光客で、しかも日焼けもしていないところをみると、この地に来てまだ日が経っていないはずだ。  私の質問に対して、カールは答えた。  「火あぶりでガブリエルが悲鳴を上げ始めたことを確認した後、人だかりから外れて路地へ逃げ込もうとしていたと、この大男が言ってる」
/123ページ

最初のコメントを投稿しよう!

64人が本棚に入れています
本棚に追加