不夜の街

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「ま、のっぺら坊誕生秘話ね……他の妖か……幻獣とのコンビネーションを得意とする珍しいのっぺら坊……じゃあのっぺら坊の仕事は?」 「……顔が無くて……あ!!ビックリさせんだよ!!な!!」 「俺にフルなアホ」 「そ、ビックリさせるだけ……他に何も出来ない可哀想な八重ちゃん……ん~!!可愛い!!」 「チョコ先生て歪んでる?」 いきなり立ったままだった八重ちゃんを引き寄せ無理矢理座らせ八重ちゃんの頭に顎乗せてグリグリしだした 俺の問いに他の三人は無言で頷いた 「でもそのビックリが重要なの」 「重要?……うわってなるだけスよね?て言うか八重ちゃん困ってる離せダメ教師」 「八重には甘いなジョージ、鳥に厳しいクセに……」 「ヤダ、八重ちゃんの所有権は私にあるのよ……ね?」 「いーから続き」 必死に目で志乃ちゃんに救助を求める八重ちゃん、何故かゴクリと喉を鳴らす志乃ちゃん、お前もか 「ビックリ、驚く……昔の言葉で「たまげた」って言葉がある、要はビックリしたって事……これを漢字にすると「魂消た」……のっぺら坊に驚かされると魂が抜けるって話は多いの……そしてのっぺら坊は魂を食べるって追記も……更に詳しく調べると魂を天麩羅にして食べるってのもある……つまり、のっぺら坊はソウル・イーターの一種」 「八重ちゃんすげぇええええ!!」 「あぅ……す、すみません」 「惜しむらくは……現代では遥かに特殊メイクの方が怖い、誰ものっぺら坊程度を怖がらない……能力を発揮出来ないのよ、ホラー映画の方が八重ちゃんの500倍は怖いでしょ?」 「逆に和むからな八重は」 「こ、怖いもん…のっぺら坊」
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