不夜の街

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美人局の被害者ってこんな気持ちなんじゃないだろうか 騙された感パネェ…… 他のチームに入りたかった……チョコ先生に目が眩んだばかりに…… 「だ、大丈夫……ですか?……ごめんなさぃ……弱そうで……」 「いーんだ、八重ちゃん悪く無い、悪いのコイツだ……どんな悪戯したら幻獣がキレて家出すんだよ」 「車椅子でぶっちぎってやったよ、あの顔ったらもー」 ダメだ、コイツはダメな人間だよ……リーダーの器なんて話じゃねぇ、人間としてダメな奴だ 「抜けていースか?」 「ま、待てジョージ!!早まるな!!大丈夫だからな!!中庭行くか?鯉に餌やってもいいぞ!!な?な?」 「餌ならもうやったぞ俺」 「将寅ああああああ!!」 「な、なんだよ!!今日は俺が当番だったろうが!!何でだよ!!」 「まぁ瀬十君の置き土産の提灯にね、サラマンダーが居たんだよ実際……サラマンダーとは種族名、ドラゴンのもトカゲのも虫のもいる、火を拠り所する幻獣総てサラマンダーなんだ……で、提灯の中に居たのは真っ白い火蜥蜴、その火は熱を持たず、夜道を照らしてくれるだけの安全な火さ」 「あー、サラマンダースねそれ、んじゃタクシー呼んでもらえます?ついでに金貸して下さい、明日志乃ちゃんに返しとくんで」 ダメだ、いくら俺でも着いて行けん、これは集団自殺に等しい行為だ そして基本ボケだった筈がリーダーを前にするとツッコミになってる 「壱丸さん!!……せ、先生からも何とか言って下さい!!せっかくジョージが……」 「ハハァン……そっかぁ……シィちゃんがねぇ~」 「なんだよチョコ、何ニヤニヤしてんだお前、脳か?」 「トラには百年早いわ……脳って何よ、マトモだしアンタより」
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