不夜の街

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「まぁまぁ……しかしだね、我々⑤はこの辺りじゃそうだな……多少は名が売れている……何故かわかるかいジョージ君」 「八重ちゃん頑張ってっからだろうが、可哀想に」 こんな小さな子を酷使しやがって、誘拐したろかオラ、ダメ人間め 「幻獣、またはアートマ使用者に対して有効な攻撃方法はアートマ使用者の攻撃である、基本的にそれ以外の攻撃手段は通じない」 「そ、要はアートマで攻撃しなくても良い、アートマを使用してれば……アートマは武器の形をしたものばかりだとは限らないのよ」 「ウチが売れてる理由、それはシィと将寅にある……九十九の枕を極限まで小さくして所持、もしくは瀬十君の灯し火を使用してさえいれば攻撃が通るんだよ……アートマは使用してさえいれば良い」 「そー言うこった、いくらアートマがスゲェとしても本人がカスなら意味が無ぇ……逆も然りだ、アートマがカ……いや、攻撃能力が無くても使用者が強けりゃ問題無ぇ、タクシー呼ぶかビビり」 そーゆー事か……多少の不利は本人の実力でカバーでき……いや多少か?武器持った奴にポッケに夢と枕を詰め込んで立ち向かうワケ? けど志乃ちゃんとゾッキーはそれくらいやっちゃうって事か?だから八重ちゃんはチョコ先生が使うのか…… 「僕はね、特に期待してないよジョージ君……アートマを使ってるってだけで敵は君を警戒する、それだけで良い、戦う必要も無い……シィと将寅から敵の目を一瞬逸らすだけで十分だと思ってる……極論を言えばアートマを使って立ってるだけで良い……それも無理かな?」 「心配すんなよ、敵はお前まで回さねぇよ、俺と三鷹なら、チョコは危ねぇかもな」 何だ?俺を煽ってんのか?ムキって戦ってやるとか言わせてぇの?俺そんなバカじゃねぇって、お前らと一緒にすんじゃねぇよタコゾッキー 俺は見限ったんだよテメェらアホ共をな、イチ抜けたー 「や……辞める……?」 「俺は君を守る為に生まれたんだなってわかったよ八重ちゃん、君を置いては行けない」 「千晶、コイツ大丈夫か?女絡みで裏切ったりしねぇか?」 「どうだろう……ま、まぁ八重が居れば大丈夫かも……たぶん」
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