覚醒

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「シロさん!クロさんの様子がおかしいっす!」 バタバタと騒がしく入ってくる迅に眉を寄せるが、それよりもこいつ今何て言った? 「クロが何」 「それが、あのぅ…」 入ってきたときの勢いはどうしたの。まるで今見たものが信じられないみたいな… 「寝てらっしゃるようなんですが、めっちゃ汗かいてて……たぶん、泣いてらっしゃい、ます…」 …それは信じられないな。今まで無しか感じてこなかった男なのに。 「ぉわっ、シロさん!?」 座っていた椅子が反動で後ろの壁にぶつかる。一目散にいつの間にか仮眠室と化した部屋へと走った。
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