純情奥手な童貞野郎

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頑なに黒板から視線を外さない俺に、豊田先輩は諦めてくれたらしい。

午後の授業の間、俺はいつ豊田先輩に好かれるようなことをしたのか考えた。

声をかけられたのも、あんなに間近で見たのも初めてなのだが。

見初められたのか？いや、それはないだろう。俺の顔は可愛いとかきれいとは無縁だし今まで恋愛的な意味で男に好かれたこともない。

何かの罰ゲームと言われれば納得もいくが、今どきそんな馬鹿げた罰ゲームをするだろうか。