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「あれ?おかしいな…。飴がしょっぱいや」
眉を下げ困ったように笑いながら、次々と降ってくるしょっぱい雨を拭う。
「無理して笑わなくてもいいんじゃない?」
「…え?」
その言葉で一瞬で涙がとまり、僕の顔から笑みが消えたのがわかった。
そのままゆっくりと顔をあげると向日葵の様な笑顔のその子と目があった。
「泣きたいんだったら思いっきり泣けばいいし、笑いたかったら思いっきり笑えばいいと思うけど。我慢したっていいことないよ」
その子は腰に手をあてながら僕の目を見て言った。
最後に昴(スバル)兄が言ってたんだけどなと付け足して。
「そっか…」
「そうだよ!だから我慢せずに泣いていいんだよ。そしたら嫌なこと全部流れるから」
その言葉はすとんと自分の中に落ちてきて、そのままパズルのピースの様に心の中ではまって、気づいたら人目も気にせず声をあげて泣いていた。
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