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男の方はギリギリと歯を食いしばり、再び晴海くんを睨む。
「信じらんねぇ…
大体なんだよ…そんな図体で『ハルミちゃん』とかふざけた名前…」
そこで男が、急に絶句した。
……?
「まさかお前…T大付属の岸本…晴海…?」
口元を抑え、絞り出された声。
「へ?」
驚きのあまり、晴海くんが裏声になった。
私は思わず悠里ちゃんと顔をみあわせる。
「いかにも俺はT大付属高出身で、名前は岸本晴海だけどよ。
何でお前…そんな事知って…
………
あっ!!」
何かを思い出したのか晴海くんが声をあげると、
「やべ…」
男がつぶやき、フロアの階段に向かって身体を翻した。
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