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「私は、晴海ちゃんがカッコイイって、誰よりも知ってるんだから!」
「悠里…」
「悠里ちゃん…」
ほぼ同時につぶやく私たちを見て、悠里ちゃんが頷く。
「1度ラグビーで挫折しても、自分でお金稼いで大学も辞めないで頑張ってさ、皆に優しいし、最近はますますお菓子作りに励んでて。
私いつもいつも晴海ちゃんのスイーツ食べてるから、どんどん美味しくなってるの…わかるんだよ…
真剣に…将来に向かって頑張ってるってことが…」
手の甲で涙を拭う悠里ちゃん。
そうだ。
確かに、ほぼ毎回遅番明けに残り物のケーキなどは彼女が食べているはず。
『いつもの晴海くんらしい、いいところを頑張ったらいいんじゃない?』
ああ言った時には、まさかこんな事になるなんて思いもしなかったけど。
でも、よかったんだ。
晴海くんは、自分の出来る事を精一杯頑張って。
悠里ちゃん、ちゃんと見てくれてたんだね…。
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