笑顔に逢いたくて

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急いでベッドに運ぶマリカ 男の子なのに、どうして…こんなに軽いの?相当無茶をやってるんだ? 検査の結果が出た。 再生不良性貧血…?血液の病気…早く家族に知らせて治療しなくては…輸血 夕方 少し落ち着いたか病室を覗きに行く。 気持ちよく眠っている…? 輸血して顔色も随分良くなって来たわね…何があるんだろう?この少年に… 顔を見つめていると、何か弟のように可愛い…目を覚ます直人 「先生…」 微笑んで見つめるマリカ 「よく眠ったかな?少しお話をしても大丈夫かな?ナオの家族の事教えてくれますか? 連絡しないと、心配しているでしょう?」 黙っている直人 「病院の事は心配しないで…大丈夫よ。私の従弟って事にしてあるからさ…」 微笑むマリカ 「有り難う 先生…」 ウフフ… 「先生は いいわよ…従弟だし、マリ姉って呼んでよ。マリカだから…」 「えっ? なんで…本当に? マリ姉でいいの?」 不思議そうに見つめる直人 「いいわよ、私もナオって呼ぶから…って、もう呼んでるわね?」 ウフフ… 頷く直人だか…何処か寂しそうな笑みだった。
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