55人が本棚に入れています
本棚に追加
ポケットから一万円を出す。
「お姉さん!本当…すみません…汚して…これ、クリーニング代!よろしく!」
出されたお金…
「他人の私が言うのも変だけど無茶飲みはダメですよ。お金も大切にね」
優しく言い聞かせるように話すマリカ
「はーい! 僕の事なん…て…誰も心配なんかしてくれませんよ~お姉さんは心配してくれるんだ…有り難う!」
「ハイ、ハイ!心配してあげますよ」
「有り難う!お姉さん大好きー」
酔っ払いとの会話に早く逃れたいマリカ、でも…一人にしては帰れず…
「ねえ 、この車 君の?まさか 運転はしてないよね…?」
「違いますよ…木田が送って来たんだ…よ、あれ? いない?木田~」
辺りを見回す。
そこへ男性が走って来る。
「オーイ!河村、大丈夫か?お前が車のキーを投げるから…走ってコンビニまで…」
マリカを見つめる。
「あっ すみません!河村が服を汚したんですね…申し訳ありません…」
頭を下げる。
その時 マリカの携帯が鳴る。すぐ行くと返事して切る。
「お友達が来たなら安心ね!ごめんなさい…急ぎますので失礼します」
すれ違う時、消毒液の匂いがするのでした。
最初のコメントを投稿しよう!