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レン「ただいまー、っと、あれ?」
帰ってきたのは良いが、香黎が送ってくれたのはアルとジルの執務室だった。
おもっきり2人ともデスクで執務中だった。
レン「悪い……」
アル「いや、構わないよ。転移されてきた者達の把握をしなければならなかったからね。丁度良い。それで、彼らはどこの誰なんだい?見た所、人間のようだったけれど」
ジル「……ん」
あ、そっか。
スカーレット国に転移はジルとアルの検閲がないと出来ないんだっけ。
アル「緊急のようだったし、中にはユイもいたから一応通したけれど……。魔族が人間をさらったなんてことになったら国際問題だよ。分かっていたのかな?」
さすが王なだけあってすごいプレッシャーだ。
足が震えそうになるのをなんとか気力で保たせる。
レン「あぁ……分かってた。それでも絶対安全と言えるのはここだけだったから送った」
俺の返答に、アルからの圧迫感が消える。
アル「……はぁ。確かにここは安全かもしれないけど、人間にも同じような待遇を出来るとは限らないんだよ」
レン「えっ」
そんなこと、考えてもみなかった。
この2人に限って、人間に危害を加えるなんてことあるはずがない、と。
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