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レイカ「いつまで眠っているの!起きなさい!」
レン「うーん」
容赦なく体は揺さぶられているが、俺の体はまだまだ睡眠を欲していて。
レイカ「起きて少しは手伝いなさい!」
レン「あと3日ー」
レイカ「そんなの許すと思っているの?」
レン「いえ、起きます」
叫ばなくなった母さんは本気で怖い。
レイカ「最初から素直にそうしていればいいの。シーツが足りなくなってきているから洗濯手伝ってちょうだい」
レン「分かったー。庭で良いの?」
レイカ「ええ。カイトもケイトくんも手伝ってくれるそうよ。もう朝食も食べ終えて準備してくれているわ」
レン「あー、……分かった」
元気だな……。
朝の6時だぞ?
レイカ「言っておきますけど、あなたは帰ってきてから丸一日眠っていたのよ?」
う?
レイカ「昨日はカイトが心配して一日中あなたに付いていたのよ」
そんな寝てたの俺……
レン「っ!ユイは!?」
一瞬で目ぇ覚めた。
レイカ「まだ眠っておられるわ。怪我も見られないのだからユイ様に下手な治療は出来ないでしょう?」
レン「まぁそうだけど」
王弟だし。
レイカ「朝食はそこの卓に置いておいたから急いで食べてしまいなさい。先に行っているわ」
レン「はいはいー」
母さんが出て行って、俺は身支度を始める。
といっても部屋の壁に埋め込まれた浄化石に触れるだけ。
まぁその名の通り、体や身につけているものが浄化されるものだ。
ほんとは風呂のが好きだけど、そんなんしてたら母さんに怒られるかんな。
卓に置かれていたサンドイッチを完食して
レン「行きますかー」
部屋から出た。
中庭は俺の部屋から歩いて10分くらいかかる。
遠いよねー。
転移できねぇし。
ま、王宮だともっと広いからまだマシなほうかもしんない。
その代わり、王宮にはいたるところに転移魔法陣が設置されてる。
玉座の間やアルとジルの執務室に直結する魔法陣はないけどね。
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