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母さんが頑張ったご褒美だといって、とっておきの飲み物を用意するとかでどっかに行ってしまった時に奴らは現れた。
アル「面白いことをやっているって聞いたから、仕事を抜け出して見に来たよ」
何してんだよ。
ジル「終わり」
アル「え?終わってしまったのかい?」
アルは近くにいたケイトに尋ねた。
ケイト「はい!あ……、すみません」
元気良く返事したケイトが何かに思い当たったかのように縮こまる。
アル「どうかしたかい?」
ケイト「……」
どっから見ても困っているケイトに、アルは分かってるんだか分かってないんだか……話しかけてる。
レン「ケイト、アルは返事したくらいで手打ちにしたりなんかしないぞ?」
ま、気持ちは分かるけどな。
異種族だから文化も違ったりするし?
下手なことは出来ねぇよ。
アル「そのように思われていたとは、心外だな」
ケイト「もっ、申し訳ありません……」
さらにちっちゃくなっちまった。
ジル「アル、言い方悪い」
アル「あぁ、すまない。あまりにも真っ直ぐなものだからつい、ね」
レン「つい、じゃねぇよ。子どもからかって遊ぶな」
暇人か!
アル「だって、レンはからかわれてくれないじゃないか」
当たり前だろ。
大人が『だって』とか言うんじゃねぇよ。
てか、自分の立場分かっててやるんだから余計に質悪ぃ。
レン「お前の遊びに付き合ってなんかいられねぇよ」
アル「うん、そーゆーとこも気に入っているよ。俺達にそんなに気安くしてくるヤツなんて今までいなかったから。ねぇ、ジル?」
ジル「ん」
あぁそーですか。
2人に遊ばれたらたまったもんじゃない。
てか、普段かぶってる猫はどこやってきたんだ。
一人称すら私じゃなくなってんじゃん。
ケイトなんか目を白黒させながら俺達のやりとり見てるし。
レン「ま、コイツ心広いから、大抵のことはしても大丈夫だ」
アル「そうそう、せっかく一緒に暮らすんだし楽しくいこうね」
……城って、下手したら何千人単位の同居だがな
レイカ「みんなー、こちらにいらっしゃい。あら、アルベール様にジルベール様も。よろしければご一緒にいかがですか?」
お、母さんが戻ってきたみたいだな。
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