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ユイ「とりあえず起きたし、出発するかー」
もういいだろうとレンの頭から手を離してベッドの上で立ち上がり、肩を回す。
まぁまぁ良い感じかな?
レン「は?」
ん?
ぽかんとした顔で見上げてくるレン。
ユイ「なんかおかしいこと言ったか?」
ぴょい、と飛び降りて衣装ケースから動きやすそうな服を探す。
さすがに寝間着では行けんだろ。
レン「待て待て!!今目が覚めたばかりだろ!?せめてアルとジルに報告しないと!」
それもそうだな。
心配かけまくってんのに行かせてくれるんだもんなー。
普通4歳児にそんなん許さねぇよなぁ。
あれ?猫かぶってんのもしかしてバレてる?
ま、もうバラしちゃってもいっか。
純粋な弟でなくて2人には申し訳ないけどさ。
ユイ『にいさまたちー、ごしんぱいおかけしましたっ!ユイはおきました!』
最近やってなかったからどんなんだったか忘れたわー。
こんな感じだったよな?
アル『そう!向かってるから!』
ジル『ん!』
すげーな。
バーン!!!!!!!!
ドア壊れんじゃねぇか?
前回もこんなんだったよなぁ。
アル「本当に心配したんだからね!!!!」
ジル「……」
無言のジルに抱きかかえられた。
アル「あ、ずるいよジル!私も!!」
ユイ「くるしいよー、にいさまたちー」
2人にぎゅうぎゅうにされてたら身が持たん。
レン「その辺にしてやれって」
アル「レンはいいじゃないか。いつだって一緒にいられるんだから。私達はまたすぐ離ればなれになってしまうんだよ!次に会えるのがいつかも分からないし、もしかしたらもう会えないかもしれないし!」
レン「縁起でもないこと言うなよな」
いや、まぁ俺死なんよ?
魔力全解放したら致命傷でもたぶん治るし。
ユイ「にいさま、おはなしがあるのー。だからはなして?」
こてん、と首を傾げて言ってみる。
アル「分かった」
レン「はやっ」
すぐさまアルは離してくれて、ジルは紅茶を入れている。
全員が卓について紅茶がそれぞれの前に配られた頃、 俺は話し始めた。
俺が転生するきっかけから何やら今に至るまでを。
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