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ユイ『もしもーし、聞こえてるかー?』
最高神『はいはーい、聞こえてるよー。どうしたの?』
返事早いな。
ユイ『人を虜にする能力みたいなのって人間が持ってるもんなのか?』
最高神『あー、うん。たまに持って生まれるね。能力は世界を管理する神に愛された者という証だよ。ま、上級神が自分の手駒にしようとしてばらまいたんだろう。でも、そういう者達ほど強くなるから懐柔には失敗してるみたいだけど』
んー。
じゃあ、あながち嘘でもない?
最高神『そういえばレン君もだね。人の心を読むのもの能力だし』
あ、そっか。
じゃあレンも上級神に愛された者なわけね。
最高神『クレアは僕の加護を授けてるけど』
お、そっか。
クレアの先見も能力だな。
魔法の世界なのに能力者多くね?
最高神『フィリアスくん?は今のところ上級神から接触を受けてないみたいだねぇ。能力だってことにも気付いてないみたいだし?』
ユイ『じゃー洗脳したくてしてるわけじゃないんだな?』
最高神『うん。どちらかというと、この能力に辟易してるようだね』
ふーん。そっかー。
上級神に欲しくもない能力与えられたわけだろ?
かわいそうな境遇っちゃかわいそうかな。
ふーん。
まぁいいけど。
ユイ『わかったー、じゃあまたな』
最高神『はーい、いつでも連絡してねー(*・ω・)ノ』
そんな感じで最高神との話には終わりを告げ、確認した結果をレンに念話で伝える。
フィリアス「へぇ、他国ではそんなこともあるんだね」
俺が最高神と念話してる間を持たせてたレンの話はかなりフィリアスの興味を引いているようだ。
レン「ええ、それでですねーーーー」
俺との念話をしながらも、フィリアスと会話を成立させてるレンはたいがい器用だと思う。
普段いろんな声が聞こえてて、それなのに目の前のヤツとは会話を成立させなきゃなんないから自然と身についたんだろうが……
レンの器用貧乏は度を増してくんじゃないかと心配になる。
レンは状況への適応力が高いからあるもんは何でも利用するけど、この能力は好きで持ったわけじゃない。
上級神だって世界を滅ぼしたいわけじゃないからこそレンを選んだんだろうけど、俺の心象は良くないよ?
こりゃ、上級神の目論見を叩くだけじゃモノ足りねぇな。
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