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受付「可愛い子ねぇん。ご兄弟?」
レン「ええ、ユエです」
レンは苦笑いだ。
受付「アタシはラビィよん。もう、2人ともかわゆいわぁん。食べちゃいたい」
なんと、オネェだったなんて。
こんなに美人なのにこんなに美人なのにこんなに美人なのに、オネエなんて。
ふつー、こーゆー小説のオネエはこう、ガチムチな感じでオネエなんじゃねぇのか?
いや、俺の読んでた小説が偏ってただけ?
あぁ、ダメだ、想定外だこんなの。
ラビィ「さ、手続き終了よぉん。どぉぞ~」
オネエなのに仕事早いなぁ。
え?関係ない?
現実逃避してる俺の代わりにレンが2枚とも受け取る。
レン「ほら、ちゃんと持っとけよ」
ユイ「はぁい」
いい子のお返事してカードをしまう。
ラビィ「それにしても……アナタ達、ガレイドの出身なのねぇん?」
“ガレイド”の部分だけ小声だったのは配慮、なのだろう。
あんま評判は良くないし。
レン「はい、それが何か……?」
貼り付けた笑顔のレン。
ラビィ「ギルドが潰れたって本当なのん?」
レン・ユイ「……へ?」
2人とも間抜けな声が出てしまった。
レン「えっ……と、いま、なんて……?」
ラビィ「だーかーらー、ギルドが潰れたって噂なのよぉん」
ナ、ナンダッテー
ラビィ「なんでも、ギルドマスターが何者かに殺されて~No.2だった受付も行方不明らしいのよぉ」
なんとまぁ。
ラビィ「まだ潰れてはないのかもしれないけれど、そんなんじゃあ潰れるのも時間の問題じゃあなぁいん?」
ほんとに、どうしちまったんだろうな。
あの受付は戻ってないのか……
レン「……」
なんか考え込んでる?
ラビィ「旅してるなら知らないわよねぇ。悪かったわぁん。何かクエストは受けるのかしらぁ~ん?」
レン「部屋はどちらですか?」
レンの問いにラビィはパンと手を叩く。
ラビィ「あら!そうだったわぁん。長期滞在者は4階なのん。ちなみに、1階は見てもらった通りで2階は訓練室と闘技場、3階は短期滞在者用の部屋、5階は各帝とマスターやアタシ達スタッフの部屋があるわぁん」
なるほど。
じゃあ地下は無いって言いたいんだな?
地下から大勢の気配がするのに?
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