とりあえず編入試験

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レン「ユエ様、どちらに行かれるのですか?」 レンの声に我に返ると、10mほど離れたところにレンと教師(たぶん)がいた。 レン……絶対俺が気付いてないのを知ってて声かけなかっただろ。 満面の笑みでこちらを見ているのがその証拠だ。 ?「はぐれんなって言っただろーがよ。ったく、ダリィな……」 さいですか。 ぶつぶつ言いながら教室っぽい部屋のドアを開けて入っていく教師(たぶん)。 ?「まずは学力試験だ。1時間で解け。学園長命令だから仕方なく中等部編入用の問題を用意した。執事には答え聞くなよ。俺も同席してるからな。もし合格点でなければ、俺の時間を無駄にした罰として実技試験は容赦しねぇ……」 言ったそばから近くのイスに腰掛けて寝てるし。 レン「ユエ様」 ユイ「はいはいっと」 数ある机の中で一つだけ、裏返された紙の置かれた席がある。 イスに座って筆記用具を取り出し、テスト用紙をひっくり返した。 それらは既に家庭教師から習った問題であり、神の知識を持つ俺からすればわざわざ問題にするほどのことでもない問題であった。 16までは地球の授業も受けてたから、科学の進歩はさほどしていないこちらの世界の理系科目もよゆーで分かる。 ただ、問題数が多いのが厄介で時間との勝負かな。 ま、解ききらんと飛び級なんてできんと思っていっちょやりますか! 俺は身体強化をして、残像が見えるくらいのスピードで問題を解き始めたのだった。 .
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