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2人そろってクエストボードの前にいる。
簡単そうだが報償は少額なもの、リスクは高そうだがその分報償は高額なもの、さてどうするか。
俺らまだFランクだからさ、ランク外かFランクしか受けられない。
効率よく金稼ぐためにはランク上げとくべきかなってレンとも相談してたんだよね。
レン「ランク試験に挑戦する前に、討伐系の依頼で今の実力がどれくらいなのか知りたい」
そっか。
最高神の話ではかなり強くなってるってことだったよな。
ユイ「じゃあ俺も久々にバトルすっかな」
引きこもってばかりいたから、最近はレン相手にしかやってねぇし。
レンのために、常に魔力70億解放しとくには体を慣れさせとかないと。
そーいや、レンの状態は根本的な解決はしてないような?
ユイ「レン、今は平気なのか?思考と発言の区別……」
レン「前にお前がくれた封印具で魔力を10分の1にしてるから聞き分けもできてる。けど、ちゃんとコントロールするには強くならねぇとな。ユイは魔力解放してて大丈夫そうか?」
ユイ「俺は特に問題ない。が、念のため体を慣らしとこうと思ってる」
今まで5000そこらでやってきてっからなぁ。
ついでに神級魔法の改良でもしようかね。
レン「これなんか良いと思うんだけど」
レンが指さしたのはレインボードラゴンの素材採集。
爪とかうろことかだな。
レインボードラゴンとは、ドラゴンの一種で基本属性の全てを操る。
しかし、目的は討伐じゃないようだが?
レン「俺は今まで家族を助けるためって言いはりながら殺しすぎたからさ、償えるなら償いたいんだ。それに、ドラゴンは魔物だろ?魔物は魔族の一員だ。仲間を殺すのは極力避けたい」
まぁ魔国に暮らしてないから魔族じゃないってわけでもないしね。
広く捉えるとそうなるような?
ユイ「けど、相手もそう来るとは限らないんだぜ?」
命のやりとりをする場で、一歩間違えば偽善とも取れる発言だ。
レン「分かってる。でも努力はしてもいいだろ?」
なんか主人公みたいなこと言ってんなぁ。
殺してしまったことを悔いているのは間違ったことじゃないけど、なんだか様子がおかしい気がする。
レン「どうした?早く行こうぜ」
そうしてさっさと受付に向かうレン。
何が違うとははっきり言えないが、俺の心にしこりを残した。
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