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病人以外が外に出たのを確認して準備を始める。
レン?
無視だ無視!!
ユイ「結界展開。対象指定:病人8名、家、家財道具」
俺が結界を使うのを見てレンも結界を張った。
まぁまぁの精度だが、保つか?
ユイ「魔力40億解放。魔素に還元開始」
ちなみにこれは呪文ではない。
複雑なことをやりやすくするため、実行内容を言葉にすることでイメージを具体化してるんだ。
ピリッ
空気が張りつめる。
俺の中から魔力の塊が現れた。
俺の魔力は色で言うなら暗紫色。
そっから少しずつ色を抜いていく。
家の中なのに風が吹き荒れる。
ピシッっ
頬に裂傷が走る。
ユイ「ってー」
ズンッと見えない何かがのしかかる。
でも自分に結界張るわけにはいかない。
ビシっ
ザシュっ
ユイ「くっそ……がぁっ」
押しつぶされそうだ。
無理やり核分裂さしてるようなもんだから仕方ないんだけど。
レン「……ろっ、………か………………よ」
レンが何か叫んでいるが耳には入らない。
増え続ける裂傷。
もうどこが痛いのか分からない。
圧力に堪えきれず片膝をつく。
こんな時、主人公ならサラッと助けたりなんかできちまうんだろうな。
ユイ「あーなんか腹立ってきたっ!!!」
怒りに任せて立ち上がる。
ユイ「いっけぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
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