1164人が本棚に入れています
本棚に追加
ケイト「大変です!クレアさんがまたお力を!!」
村長「なんだと!?して、クレアはなんと言っていたのだ!?」
ケイト「それが、直接村長に伝えると言ってこちらに向かっていて……。僕では支えになれないので助けを呼ぼうと思って、」
何だよ騒々しい。
レン「クレアさんがどうしたのですか?」
クレア「どうかしたのはアタシじゃないわ。……ねぇ、一段落ついたなら手を貸してくれない?」
すだれの向こうから聞こえてきたクレアさんの声
。
レン「ええまぁ……構いませんが」
不思議に思いながらすだれをくぐるとそこには、
レン「……」
クレア「何よ」
レン「いや……」
服は何かに引っかけたようでボロボロだし、顔を始めそこら中に土汚れをつけて地面に横たわる彼女。
レン「まさか、這ってきた?」
村長「驚かせて申し訳ありません。クレアは足が悪いのです」
すだれをくぐって村長が顔を出す。
クレア「アタシの足のことで村長が謝る必要ないでしょ。それよりも言伝よ」
誰から?
クレア「ユエ?とか言ってたかしら。そっちの子どもに、“すぐ気付かれる、身を隠せ”だそうよ。あの胡散臭い女が向かってきている映像が見えたわ」
何の話だよ?
村長「初めての方には信じられないかもしれませんが、クレアは神の言葉をいただくことができるのです」
レン「……へぇ」
別に信じないとは言ってないし。
それよりも、ユイが戦力外の状態で何ができる?
考えている間にも受付(多分)は迫ってる。
最高神(多分)がユイに身を隠せってぐらいだから相当マズいんだろう。
んー。
ユイ、村長、クレア、ケイト、病人8人ね。
俺が強制転移できるギリギリの人数だ。
それ以上はまだ魔力コントロールが効かない。
でもどこに飛ばす?
本当にギリギリだから俺も同時に移動ってわけにはいかない。
絶対に安全だって保障できるのは離宮だけど……
何て説明する?
ま、考えてても仕方ないか。
レン『あ、母さん?ひさしぶりー』
迷ってる時間の猶予は無さそうなので念話をつないだのだった。
.
最初のコメントを投稿しよう!