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レン「……」
?「仕方ありませんね。ウィンドショット」
詠唱破棄で繰り出された魔法だが、よく練られた魔力は完璧で。
簡素な造りの家の壁を壊すには充分だった。
レン「あっぶねーなぁ、おねーさん?」
降ってくる瓦礫を避けながら笑みを向ける。
対して受付は厳しい表情だ。
受付「その様子では、病に蝕(むしば)まれてはいないようですね。……魔力の膜で体を覆うなんて、出来るのは私だけかと思っていましたが」
あっさりと彼女は魔力の膜を見破る。
ふーん。
レン「なかなかお強いようで」
受付「この村の秘密を解決してしまったあなたには死んでいただきます」
なかなか会話がかみ合わない。
相手の質問にお互い返答してないんだから当然だけど。
受付「……と、その前に」
受付の手には2本のダガーが現れた。
片方が白でもう片方が黒のそれが彼女の魔武器のようだ。
受付「この村の住民をどこにやったか教えていただきましょうか」
受付はダガーを構える。
レン「素直に教えるとでも?」
受付「いいえ?ですから……」
受付の姿がフッと消えた“ように見えた”。
受付「力ずく、です」
背後から頸動脈にぴたりと当てられた刃。
……もしかしてピンチってやつ?
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