第2話【朝練】

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 ま、古参っていっても加入時期には、一日か、せいぜい数日の差しかないけどな。  色々あったんで、ずいぶん古参に思えるっていうだけ。  先頭を突っ走る理沙の数十m後ろを、つかず離れずで走っている、一人の男。  目は細く、あまりその感情を他のやつに読み取らせることは少ない。いつも薄笑いを顔に貼り付けている様なやつだ。  今も理沙に遅れをとってはいるが、ちっとも限界って感じは……しねぇな。  未だにこいつの考えだけは全く読めないが、そうわるいやつじゃないとだけはいっておくか。  白石健人。  楽しいことなら、揉め事大歓迎っていう、ま、簡単にいっちまえば変人の類である。
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