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「なー、りか。いいじゃん。何でダメなんだよ。誕生日プレゼントだろ?誕プレ」
朝からずっと、この調子。
ベッドから起き出ようとするあたしの腰に巻きついて、ベッドから抜け出ることを邪魔している。
その度に、偉そうにキスしようとしてくるから、それをすり抜けるのは、多大な労力が必要だった。
「無理なものは無理なのっ! それに今日は初詣行くんでしょ! 早く準備しなきゃ!」
ツカサの顔は見ずに突っぱねた。
じゃないとツカサの要望に応えてしまいそうな自分がいる。
今度こそはとツカサを押しのけてベッドから出る、と。
「りかのケチ~」
枕に抱きしめてツカサが不貞腐れる。
「……っ」
何だか可愛いと思ってしまうあたしは、やっぱりもう重症だ。
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