甘い声

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「…~!…さこ!実彩子?」 「……んっ…たか…ひろ?」 「風邪引いちゃうよ?」 「あれ…?…寝てた?」 「うん笑。」 気付いたらいつの間に眠ってしまったらしい。しかも彼の肩を借りてたみたい。 「起こしてくれたら良かったのに~」 「いや~気持ち良さそうに眠ってたから笑。…それにこの状況は美味しいしね♪」 「へっ?ごめんね///」 彼の顔を見ると何とも言えない優しい満面の笑みでいつも温かい気持ちになる。 「いいのいいの!普段甘えてこないから嬉しかったよ♪」 「~っ!!」 そう。いつもは意地っ張りで頑固な私。なかなか彼にも甘えられなかった。 けどこんな私を察してか私が歩み寄るまで待ってくれる。そんな彼にはいつも救われている。 普段は弄られキャラだけど、いざという時は周りを見て的確に判断出来る。 私の方がしっかり見られがちだけどね…苦笑。 「実彩子?ベッドで寝よ~!」 「う、うん。」 一緒にベッドに入る。 ふと疑問に思ってたことを聞いてみた。 「ねぇ~隆弘?」 「あっ!苦しかった?」 「んん~大丈夫だよ。」 「良かった。…なに?」 「…なんで先に寝なかったの?」 「えっ?だって一人で寝るとか寂しいじゃん!それに…」 「んっ?それに?」 「…それに…実彩子を抱き締めながらじゃないと眠れないの///」 「/////////」 「だから寝るときは一緒な?」 「///うん!」 私からも思いっきり抱きしめた。ちょっと驚いてたけど私の顔が赤いと分かると優しく抱き締めてくれた。 「…ありがとう。」 「んっ?なにが?」 「なんでもない。」 「実彩子?…おやすみ♪チュ!!」 「~~~っ!!…おやすみ。」 満足したのか抱きしめながら目をつぶる彼。そんな顔を見ながら私は幸せ者だなぁ~と実感する。 たまには甘えてみようかな~?そしたら彼はどんな反応するかな。驚いて固まっちゃうかも笑。それとも大喜びする…?笑。 今日はいい夢見れるかもしれない。彼に包まれながら私も眠りについた。 明日の朝、彼の甘い声が聞きたいから…。 end
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