日溜まりの中で

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―*―*― 「ただいま」 仕事を終えて、家へ帰ってきた僕。 すると、あの頃の光景が戻ってくる。 「お帰りなさい、陽介」 出迎えたのは暖かい彼女の微笑みと、少し不細工な真っ白い猫の声。 「ンナァー」 僕の足元に、すりすりと寄り添ったシロの姿に、僕はそっと微笑んだ。 日溜まりのようなこの暖かさに、僕はもう一度ただいまと言おうか。 季節は寒い冬だけれど、家に帰れば暖かい世界が広がる。 不細工な猫と、愛しい君と、日溜まりの中で…。 完  
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