漆黒

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そういうことね……。 教授は何か考え事があると、自分の世界に入り込む癖がある。 そういう時はいくら呼んでも全く反応してくれない。 考え事が終わると現実に戻ってくる。 「それで?考えはまとまったのか?」 教授に聞くと、整理した状況を1つずつ言い出した。 目が覚めた時から、頭の奥を締め付けられるような酷い頭痛があること。 昨日は俺たちと駅前で待ち合わせをし、みんなでどこかに行ったことまでは覚えているが、それ以降の記憶が無いこと。 携帯電話が無くなっていること。 「以上だ……残念だがこれくらいしか分からない」 頭痛も、記憶が無いことも、携帯が無くなっていることも俺と同じか……。 その後、結芽とタムジュンと汐莉の3人に確認を取ると、3人とも俺と教授と同じだと言った。 教授がいつに無く真剣な声で言った。
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