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「なあ、社長ってここにいるか?昨日は社長も一緒にいたはずだよ!」
俺はみんなに聞いた。
社長も同級生だ。
家が金持ちで、高校生ながらに派手な金の使い方をしてるから社長って呼ばれるようになった。
汐莉にタムジュン、結芽に教授、それに社長に俺。
この六人は、なぜか仲が良くいつも一緒だった。
そして昨日も一緒に集まったはずだ。
でも今ここで社長の声を聞いていない。
「僕としたことがそんな大事なことを忘れているなんて……。社長!!いるか!?」
珍しく、教授が興奮した様子で暗闇に向かって叫びだした。
それからみんなで社長を呼んだが、社長からの返事は無かった。
「社長いないのかな……。まさか、すでに……死ん」
「バカなこと言うなよ!!そんな訳無いだろ!!」
俺は結芽の言葉を遮った。
社長はただこの場所にいないだけだ。
そんなこと……ある訳がない……。
少しの沈黙が続いた後にタムジュンが口を開いた。
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