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「なあ、危険だけど、出口を探さないか?ここでジッとしていても仕方ないじゃんか。暗くても、ゆっくり手探りで移動して探せば大丈夫じゃないか?」
確かに……。
ここでジッとしていても出られる保障はない。
それなら危険を承知で行動を起こした方が良いかもしれない。
「僕は反対だね。もしもこの暗闇の中、罠でも仕掛けてあったらどうする?しかも命を奪うような罠が。社長が、僕らが眠っている間にその罠の餌食になってしまっていたとしたら?」
「やめてよ!そんなの聞きたくない!」
教授の言葉に、珍しく汐莉が叫んだ。
「僕はただ、最悪の事を考えて動いた方が良いって言ってるだけだよ。出口を探すのなら勝手にしてくれないか?僕は探さない。」
「おい!いくら教授でも今の言葉は許せないぜ!取り消せ!」
「許さなかったらどうだって言うんだ?キミこそ冷静になったらどうだ?」
タムジュンと教授が激しく言い合い始めた。
この異常な状況にみんなイライラしてきている。
こんな状況でみんなの気持ちがバラバラになってしまうのはダメだ。
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