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「リーダー!どっちがいいか決めてくれ!出口を探すか、このままジッとしてるか!」
「いい考えだ。僕も岳が決めたことなら従うよ。」
「結芽もそれがいいと思う。」
「岳ちゃんお願い、岳ちゃんの考えなら間違いないよ。」
みんなが口を揃える。
……えっ?
俺!?
……。
また俺か……。
意見が割れた時、みんなはいつも俺に決断を迫る。
決める俺としてはたまったもんじゃない。
いつもプレッシャーで胃が痛くなる。
俺はため息をついて、みんなに言った。
「分かったよ……ちょっと待って。少しだけ考えさせて」
それからどうすべきか考えた。
俺としては出口を探すのが先決だと思う。
教授の言うことも分かるが、暗闇に罠を仕掛けるなんて、そんなことをするだろうか?
いったい何が目的で?
俺たちを苦しめるため?
そんなに卑劣な奴なら、ここでジッとしていても俺たちを助けるとは思えない。
それなら一か八かでも出口を探した方がいい。
考えが固まり、みんなに言おうとした矢先に、なんの前触れもなく部屋の明かりがついた。
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