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眩しくて目の前が真っ白になる。
「あぁー!!目がぁ!!目がぁ!!」
タムジュンが叫んでいる。
なんか聞いたことある台詞だけどシカトしておこう。
だんだんと目が明るさに慣れてくる。
明るくなったことで、部屋の全容が分かってきた。
床も壁もコンクリートで作られている。
家具などは一切無く、人が使っていた形跡は無い。
窓は木の板で厳重に塞いである。
部屋の中央には黒いバックが置いてあった。
部屋には俺たち五人以外の人の姿は無かった。
やはり社長だけがいない。
「急に電気がつくなんて、僕らの反応を楽しんでいるかのようだな……。」
教授はメガネのズレを直しながら言った。
「ねぇ!見て!ドアがある!」
汐莉が部屋の隅を指差して叫ぶ。
そこには確かにドアがあった。
金属製の頑丈そうなドアだ。
もし鍵が掛かっていたら、壊して開けられるとは思えない。
既に結芽がドアに向かって駆け出していた。
「待て!まだ触るな!」
教授が止めた時には、すでに結芽がドアノブに手を掛けていた。
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