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俺はタムジュンの所に歩み寄った。
「岳、銃の横に安全装置があるはずだ。今は下がっているが、それを上にあげないと撃てないからな!」
教授が俺に言う。
ずいぶん詳しそうだな……。
そんなに詳しいなら教授が撃てばいいのに。
俺はタムジュンから銃を受け取り、教授に言われた通り安全装置と思われるレバーを上げる。
ドアノブが狙える位置まで移動し、ゆっくりと銃を構えた。
「みんなは出来るだけ離れよう。兆弾するかもしれないからね」
みんなは教授の一言でドアから一番遠い所に移動した。
……。
ほんとにうまいことドアノブに命中し、鍵が開くだろうか?
ただドアノブが取れて終わりだったりしないのか?
それだったら銃でハンマーのようにガンガン叩いた方がいいんじゃないか?
いざ銃を構えると色んなことが頭に浮かんでしまう。
俺はフゥっ一息つき覚悟を決め、引き金に指をかける。
その時だった。
コツ……
コツ……
部屋の外に足音のような音が響いた。
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