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―留守番電話サービスにお繋ぎ致します―
また無機質なアナウンスが流れる。
何度電話をしても留守番電話に繋がる。
岳だけじゃなく、みんなもか……。
やっぱりみんな怒ってるのか……?
そうだよな……あんなことしたんだから……。
俺はメールの画面を開き、文章を打ち始めた。
『昨日のことはゴメン。
ホントに悪かったと思ってる。
みんなにもちゃんと謝りたい。
お詫びじゃないけど、明日は学校終わったらなんか奢るよ。
ただ、その時にどんな事が起こったか聞かせてくれよ?
じゃあ、明日学校でな。』
そのメールを岳に送信する。
これで大丈夫だろう。
教授や結芽は根に持つかもしれないけど、岳なら許してくれるはずだ。
俺は軽く背伸びをする。
勉強も一段落したし、母さんに紅茶でも淹れてもらおう。
部屋を出て、一階に下りるため階段に差し掛かった時、下から母さんの話し声が聞こえた。
どうやら電話の対応をしているようだ。
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