漆黒

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「全く……うるさい2人だな。」 2人とは別の方向から声がした。 「もしかして……教授か!?」 教授とは同級生の神谷昴(カミヤスバル)のあだ名だ。 頭が良く、色んな事を知っている。 初めのうちは博士って呼ばれたり、教授って呼ばれたりと、統一されていなかったけど、結芽の、 「どっちかっていうと教授の方がオシャレっぽい」 というよく分からない意見から教授に落ち着いた。 「いつからいたんだ?」 教授に聞いてみると、少しムッとしたような声が返ってきた。 「失礼な奴だな……初めからここにいたよ。どうやら眠っていたらしいな。さっきの音で起きたんだ。」 なるほど。 んっ?……でも待てよ。 「起きてたんなら、なんですぐに声を掛けてくれなかったんだ?」 教授は淡々と言った。 「この異常な状況を自分なりに整理しようと思ったら、自分の世界に入り込んでしまったようだね」
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