連絡と現実

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あっこは智雪の高校の同級生だった。 同じクラスで、よく遊んだりした。中は特別いいっといっても、就職と短大で各々進路が別で、あっこは地元を離れ県外へ就職をした。 それ以来、あっことは連絡はまちまちだった。 あれから数年、年を重ね、連絡の絶った友人はどんどん智雪の電話帳から消えた。または、あっても送信できない友人と化していた。 メール変更のたびに、センターから返ってくるメールがさらに智雪を空しくさせた。 それが智雪の価値のように思え、メールの変更の送信をついには近場の人間以外やらなくなった。 そして、旧友からのその通達は、今の智雪にはとても重い連絡であった。 それが現実を思わせるのに十分な連絡でさらに智雪をのけ者にしているようだった。 (…) ------ そうだったったんだ。 おめでとう!ジューンブライドかな? 幸せになってね(*^^*) ------ 「…」 重い石で胸をえぐるような感覚がした。
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