プロローグ/1

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目を開ける、眩しい光が目に入り、目を反射的に閉じる。 「おはよう、遅い目覚めだね」 そういったのは、目の前の机に座っている友人、緑黄 幻(みどりき げん)、見れば時刻は既に放課後の時間を指している。 「やべっ…先生なんか言ってた?」 「起きたら職員室に来るようにってさ」 「何分前に?」 「一時間前」 半端ないアウトだ、それも担任の授業時間に居眠りとは…気を抜いていた…! 「おーい、赤木ー」 「悪りぃ、後で!」 これ以上遅れたら反省文3枚どころじゃすまなくなる、俺は急いで職員室へ向かった。 「赤木ー…寝るのは良いが家で寝ろよ?」 頭を下げて謝っている体勢のまま、先生から呆れられるのも何回目だろうか。 「まぁいい、明日の清掃活動なんだが、青山が先にまとめているから手伝いに行ってやれ」 「葵ですか…あー…わかりました」 仲良くやれよーと背中に声を受け、職員室を後にする。 「遅い」 「すみませんでした、葵様」 いつものやり取りだ、これも。 「まとめるのは終わってる、持って行って」 「はい、了解しました」 ささっと片付けと帰り支度をすませた葵は、そのまま廊下に消えて行く。嫌われてはいないと思いたいが、態度から察するに嫌われているんだろう。 青山 葵(あおやま あおい)、小さい頃からの幼馴染であるが、真面目なあいつと俺はすっかり仲が悪くなり、今ではあんな風に態度から嫌われてしまっている。 「…持ってくか」 カバン片手に資料を持つ、窓から見えるのは青い空、今日も天気は良く、雲が気持ち良さそうに泳いでいた。
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