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♪JOOOOOOOOOッ!
「ん、電話だ」
「秋さんから?」
画面を見ると、紫堂秋の文字。
「うん、(ピッ)はい、もしもし」
「(準備出来たから学校に来てくれ、二人でな)」
「え、準備?」
少し嫌な予感がしたから聞き返す、しかし秋さんは苛立ちながら
「(いいから来い、早く)」
「わかりましたよー…それじゃ(ピッ)学校に来いってさ」
財布と携帯だけ持って靴を履く、葵は頭に?マークを出しながらも素直にいう事を聞いてくれた。
「何を企んでいるんだか…」
「昔から秋さんは悪戯好きだったもんね」
いつの間にか優しい口調になっている事にも気づかずに、二人で学校に向かう。
「なぁにこれぇ…」
「来る間の違和感の大きさは、半端なかっただろう」
そりゃ、街が自分の家と学校以外なくなってたらなぁ…。
「今から俺たちは別世界に旅立つ、この世界を修復するために」
「あのー、話がよめないんですが…?」
俺の気持ちを葵が代弁してくれる。いや、この状況になったら誰でも思うだろうけど。
「世界やばい
修復必要
俺たち選ばれた
…他世界でハーレムひゃっほう」
最後の一行いらないな、絶対。
「というわけで、残りの説明はあっちの世界でするとして」
「この世界はどうなるんです?」
「眠るの、世界ごとね」
眠る…コールドスリープのようなものなんだろうか。
「修復ってどうするんです?」
「まぁ…そうだな、この世界から足りなくなったものを集めることだな」
「足りなくなったものって?」
「世界を構成するもの、例えば…愛とかな」
「うわー、なんで物質じゃないものなんだ…」
愛をどうしろっていうんだ。
「時間は無限にあるしな、死なない限りは」
「修復世界では眠っている世界の時間は進まないのよ、都合の良い世界よね~」
「言ってやるなよ…」
秋さんと美子さんは昔から仲が良い、たまにうらましい位に。
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