僕のお母さん

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ある日、僕はいつものように公園へ出掛けた。 公園には僕みたいな人間と生活をしている猫と、 一匹で生活している猫が集まっている。 そこでじゃれて遊んだりお話ししたり 相談したりしている。 雨の日はみんなが集まらないので、 僕は今日みたいなお日様でぽかぽかしている日が好きなんだ。 「やあ、コロ汰。最近は公園に来る時間が早いじゃないか」 野良猫のユラ君が声をかけてきた。 ユラ君は僕と歳は変わらないのに、一匹で生活しているせいか 僕よりも物知りだった。 「そうなんだ。最近は家にいても楽しくないから、すぐに公園に来てしまうんだ」 ユラ君は真っ黒な毛を手入れしながら「ふーん」と話を聞いてくれた。 「お母さん、いつも優太のことばかり。 まえみたいにオモチャで遊んでくれないし、一緒にお散歩にも行ってくれない。 最近はすぐに苛々して、僕が少し走っただけで凄く怒るんだ」 そんな僕の話をユラ君は黙って聞いてくれた後、衝撃的なことを言ってきた。
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