僕のお母さん

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きっと長旅になるだろう…。 そしたら戻ってきた頃には優太は大人になっているかもしれないな。 そんなことを思いながらいつもの公園を抜けて、ただひたすら宛もなくまっすぐ歩いた。 「あら、コロちゃん♪こんな時間にお散歩??」 宝塚薬局の白猫のマリーさんが声をかけてきた。 彼女は僕よりも歳上だけど、とても可愛い癒し系猫なんだ。 「今からお母さんを探す旅にでるんだ」 僕がそういうと、マリーさんは「田中家のお母さん、何処かに行かれたの?」と聞いてきた。 「違うんだ!僕の本当のお母さんを探すんだよ」 マリーさんは「頑張ってね」と微笑んで行ってしまった。 誰がなんと言うおうと、僕は本当のお母さんに会うんだ!! しばらく歩くと、今度はみけ猫ケンタの後ろ姿を発見した。 ケンタは最近親離れをさせられたとユラ君から聞いていた。 そうだ!!ケンタなら親離れをしたあとのお母さんの行き先が分かるかもしれない!! そう思って僕はケンタに駆け寄った。
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